HenryRadio 2K Ultra
ヘンリーラジオ社
アマチュア無線用にリニア・アンプを作った、もっとも信頼できるアンプ・メーカーだったと思います
初代は、1927年の創業とされており、社歴としてはとても長いようですが、その間いろんなビジネスの展開・・・例えば、日本製アマチュア無線機をUSで販売をしたり、ここでご紹介する管球式リニア・アンプの世界に活路を見いだしたり、必ずしも一本の会社で行ったビジネスと言うことでは無さそうですが、この社名で現存している会社です
半導体アンプの登場により、お得意であった真空管式のアンプの製造は、2005年でその歴史・・・1962年から続いたビジネスの柱を終了したようです
WEBによると、現在は自社製の半導体アンプほか、Bird社の製品、日本製の高周波リレーなどを扱っているようです
管球式のアンプは、歴史として同社WEBにリスト紹介されています   http://www.henryradio.com/

ここでは、その歴史の中にある デスクトップタイプ それも珍しい熱伝導冷却方式を採用したもので、1972〜1976年に販売された 2K Ultra をご紹介します
EIMAC 8873 という、今では入手難の真空管を2本使用したものです
同じ頃、 Heat-kit からも SB-230 という同じ 8873 を使ったリニア・アンプが SB-104シリーズ用にオプションとして発売になっていましたが、こちらは1本(シングル)のもので、ファンレスにより「静か」が売りでした

EIMAC 8873 8874 8875 と冷却方式の違いによる三兄弟

本シリーズの商品寿命は短く(1970年代だけの販売で終わったような・・・)、今では入手困難なものです
小型で高利得・パワーの出るアンプが作れたと言うことでは、アマチュアライクな「球」だったと思います
が、使い方を誤れば簡単に壊れた・・・決して丈夫な「球」ではありませんでした
高利得 => GK間の物理的な距離が短い => 無理をすると簡単にGKタッチ => おシャカ です

8875は、東京ハイパワー社やDENTRON社でも採用した製品がありました
こちらは、いわゆるブロワーでなく、ファンで空冷OKとされたものです
8874は、ご覧のように一般的なセラミック・チューブの形状で、HenryRadio社では、V/UHFアンプに採用されていました
さて 2K Ultra ですが、こんなお顔をしています

分解中のフロントパネルです
もし、きちんと(それなりに)動いたら、全貌をちゃんと写してご紹介させていただきます

本体(RF部)は、非常に小型に作られていますし、とても軽量です

一般的なマルチメーターの上に見えるのは、チューニング・メータ・・・Collins等に採用されていたものと同じ使い方です

バンド表示は、SWに連動してバックライトが切り替わり、浮き上がって読めるように、ちょっと凝った構造になっています
本体ボトム
非常に小型に作られています

電源は、別筐体(セパレート)です

ヒートシンクによる放熱とはいえ、スケールファン程度の厚さの小型シロッコ風ファンを内蔵します
下パネルに取り付いて、それを外した状態ですので写真には写っていません
スケールファン程度の風量で、シャーシ下から上に向かってヒートシンクの隙間(谷間)を風が流れるようになっています
タンクコイルからバンドSWへの配線部分から風が漏れないよう、絶縁物で囲ってあります(写真中央で、白く見える板がそのもの)
こちらは、本体トップを後ろ面から

入力は、バンドごとに用意されたLPF(上写真)
出力は、πLで、Henryお得意のスタイルです(バリLではありません/アマチュアバンド専用)
右下がアンテナ出力端子で、その下の白いケース部分はSWR検知部です

リアパネルの大きさは、ヒートシンクで決まったようなものですね

小型・・・このRFデッキサイズは、3−500 1本分くらいでしょう、これで2Kw入力ですから、体積あたりの効率は抜群ということになりますね、きっと
真上から写したもの

大きなヒートシンクに 8873 2本が固定され、放熱をするようになっています
写真でも分かるように、2本の 8873 なぜか色(状況)が違います
片方だけしっかり働いたような・・・???

ベリリウム(Be)
粉末が発がん物質(吸うと危険)と言われ、扱いに注意を求められるものですが、高圧に対する絶縁の良さ、そして熱伝導の良さから、真空管とヒートシンクの間に使用されています(板状のもの/半導体でいうマイラ-シートの役目、最近ではシリコン系シートかも)
最後に電源部

さすがに重い! 蹴飛ばすとこちらが怪我をしそうです

整流はブリッジ・ダイオード、スイング・チョークにオイルコンデンサという出で立ちです

真空管に見えるのは、サーモタイマ(遅延リレー)です
余談
時間が取れず清掃をしただけで、まだ通電まで至っておりません(テスタによる回路チェックも未実施)
現状では、無事に?それなりに動くものかどうかさえも不明です!
真空管がNGとなれば、交換品の入手は望めず、他の使い方を検討するか(4CS250R 8560ASあたりを探してソケットごと交換)、全く発想を変えて他真空管の採用を考えるか、そして究極?は飾り物にするかの選択になりそうです
2015.04 JA4FUQ

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