タワー建柱日記
 ここでは、出来ることは自分で、プロに任すところは任す・・・という、極めてアマチュア的というか実用的なタワー建柱記をご紹介します。
 タワーといえば、アマチュア無線を趣味とする方にとっては憧れというか、シンボル、ステータスというか・・・・
 でも、意外と建柱についての様子をご存じ無い方が多いのが現状です。
 そこで、いつかはタワーを・・・・と、お考えの方に、知恵をお授けします。

 最初の一歩、初歩的ですが、ご近所とのマッチングは大丈夫ですか?
 鳥の糞が洗濯物の上に落ちて、アンテナの越境が問題になったとか、大きなアンテナが落ちてこないかとかの不安であるとか、住宅の密集地では近所のいろいろな障害が考えられます(田舎であれば、ほとんど問題にはならないでしょうが・・・)。
 日頃のご近所付き合いがモノを言います。

 まず、法律的なお勉強から・・・・・  

 高さ15mを超える建造物で有れば、建築確認申請が必要となります。
 手続きは、役場・役所の建築指導課が窓口になります。
 申請には図面と強度計算書の添付、そして基礎工事の写真の提出を求められる場合があります。
 また、20mを超える場合は、避雷設備の設置が義務づけられます。

 では、具体的にタワーの建柱を行う場合の段取りを考えてみましょう。
 全て自分で行う・・・という方もいらっしゃるでしょうが、ここでは最も一般的・・・すなわち、だれでも出来るやり方、もっとも安全でかつコストを押さえた方法をその理由を説明しながらご紹介いたします。

 手続きは、前述しました。
 現在、本格的な自立タワーを発売しているのは、クリエイトデザイン社だけですので、製品の選択はこの社のものとします。
 まず必要な書類・・・・確認申請に必要な構造計算書をクリエイトデザイン社から入手します(有償)。
 工事の段取りとしては、
      �@基礎工事(穴掘り)
      �A基礎工事(基礎ユニット組立・コンクリート打ち・残土処理)
      �Bタワー組立(アンテナ組立)
      �C建柱(アンテナ乗せ・ケーブル配線)
 おおよそこのように分類されます。
 日数で見れば、4〜6日のボリュームでしょう。
 
 では、具体的に日程を組んでみましょう。

     �@タワーを決定したら、構造計算書と基礎ユニット2段分を先に手配します。
      もちろん保管場所に問題なければ、タワー一式手配してもかまいません。
      こうしたほうが、送料の点では有利です(1回だけの送料で済みます)。
      タワーの届く前にしておくことがあります。
      それは、建築確認申請と基礎工事の段取りです。
      確認申請のこと、残土処理のこと、そして機材(重機)の手配(手掘りでできる範囲なら
      不要)
      生コンの手配(価格)などを考慮すると、ここは近くの工務店に依頼するのがイチバン。
      先に手に入れたタワーの組立説明書・構造計算書を持って、土木工事、水道工事、設
      備工事を手がけている近所の業者に当たってみましょう。
      必ず数件回って、見積もりを取ってみましょう(良心的な対応かどうかチェックします)。

     �A穴を掘り、基礎ユニットを組み立て、垂直を出して支柱で支え、囲いをして、一部
      土を戻してあと生コンを打ちます
。
      作業とすれば、1〜2日位。
      ここで、ちょっと注意したら良い話し・・・・をひとつご紹介。
      避雷設備が義務づけられるかどうかは別にして、やはり安全を考えるとアース工事は必
      ず行っておくべきです(高さ:20m以下でも)。
      避雷設備となれば、かなり大がかりなものが必要となります(構造計算書には記してあ
      る)。
      ここでは、実用範囲で考えてみましょう。
      クリエートデザイン社のタワーの場合、基礎ユニットには、地耐力増強のための金属プレ
      ートを取り付けるようになっています。
      このプレートを全てコンクリートで囲ってしまったら、アース板としての効果は期待できま
      せん。
      そこで、プレートのところまで、掘った土を戻します。
      そこから上の部分をコンクリートで固めます。
      その場合の、コンクリートの量などは、工務店に任せば強度を考慮し上手にやってくれ
      ます。
      こうすることにより、特別なアース工事は不要となります。
      地耐力・アース抵抗などは、建柱する場所によって、かなり差があります
      ので、そこは地元の工務店にご相談されるのがイチバンでしょう。
      あまりこの種の工事の経験のない工務店さまでしたら、こちらから情報提供させていた
      だきます。
      ここで、忘れていけないのが残土処理です。
      その場でならすので有れば、ご自分で出来るでしょうが、捨てるのであれば費用がかか
      ります。
      費用以上に面倒です(大した量ではないので業者が相手にしてくれないor ボラれる)。
      最初から、残土の事をどうするか工務店の方に話しておく必要があります。

     �B生コンの乾燥に1週間程度、この間にタワーユニット・アンテナなど必要な組立を
      行います
。
      これは、ご自身で出来るでしょう。完全な地上作業です。
      組立説明書をよく見て組み立れば(変な思いこみをしなければ)、失敗はないでしょう。

      
ここで、基礎工事をお安くする方法(ノウハウ)をご紹介

      基礎工事の中で、コスト増の原因は、ふたつ・・・
        1.生コン購入費  1m3あたり、12,〜15,000 最低でも1.5m3位は必要
        2.残土処理    お庭にでも均せばいいと言う方には、問題ありません。

      掘った土を戻すのであれば、この2点についての出費は不要となります。
      ここで、問題になるのは【地耐力】で、コンクリートで固めるのも、地面に対しての面積を
      広く取ってタワーが倒れにくくするためです。
      クリエートデザイン社のタワーには、特徴があります。
      基礎タワーには、地面との対抗する面積を大きくするため、【アンカープレート】と呼ばれ
      る亜鉛引きの板を取り付けるようになっています。
      コンクリートが必要、すなわち地耐力の低いところに設置する場合、この【アンカープレ
      ート】をもう1組用意して利用します。
      こうすることにより、地耐力が向上し、コンクリートを巻くのと同じ効果が得られます。
      設置する土地の地耐力であるとか、タワーの高さ、載せるアンテナの大きさなどにより、
      安心度は異なります?ので、具体的にはご相談下さい。
      ご参考に、この【アンカープレート】は、3枚一組で追加購入できます。
      さて、コンクリートを打たないと言うことは、掘り出した土を戻す・・・ということで、コン
      クリートを打った時に比べ、残土として捨てる量が全然少なくなります。
      もっとも、土は掘ると、その体積はざっと3倍に膨れます(空気が入ったり・・・)。
      全て、埋め戻したとして、計算上残土は無いはず・・・・きっと、残ります。
      でも、コンクリートを打つことを思えば、はるかに少ない量です。
      うわ土だけ残して、土地の低いところに均すくらいで、処理は完了でしょう。
      業者に捨ててもらうと、2t車1杯で数万円必要となります。

     �Cいよいよタワーの建柱です。ローテーター・アンテナも取り付け、ケーブル配線を
      行います
。
      これは、私どもプロというか経験者にお任せいただくのがGoodでしょう。
      もちろん、ご自分でお建てになっても結構です。
      でも、変にお仲間を召集すれば、接待?も必要でしょうし、もし怪我など有ればそれは大
      変。
      そう考えれば、業者に任すのが結果的にお安いことになるでしょう。
      さて、工事にお話しを戻します。
      レッカー車が使える場所で有れば、きっと利用するほうが安いでしょう。
      周囲に場所がない場合は、全て人力で建柱します。

      意外と時間がかかる(すなわち費用がかかる)のが、ケーブル処理です。
      この作業はお客さま自身がなさるのが安く仕上げるコツでしょう。
      アンテナは組立ミスさえなければ、HFハイバンド以上の周波数帯であれば調整はまず
      不要。
      動作の確認だけでOKでしょう。
      私どもでしたら、アナライザーを持参して、無線機が無くてもすぐチェックを行います。
      HFローバンドの場合は、どうしても周囲の影響を受けやすく、その場での調整が必要で
      す。
 

 さて、念願のタワーが立ちました。
 アンテナが勇壮に見えるでしょう。
 きっと、今まで以上にハムライフの幅が広がったことでしょう。
 同時に、お家の回り(屋根の回り?)がすっきりしたことでしょう。
 TVIなど、ご近所との「Iトラブル」に注意して、末永くアマチュア無線をお楽しみ下さい。

 保守については、アンテナの場合5年、タワー本体は5〜10年をメドにメンテナンスを考えましょう。
 アンテナの場合は、給電部の点検・補修を中心に、タワーの場合、ボルトの錆を中心に点検・補修を行いましょう。
 寿命から考えれば、ちゃんと保守した場合、アンテナ10年、タワー30年位でしょうか(塩害地を除く)。
 ローター・ベアリングについては、5年をメドにバラしてグリスアップをお薦めします。
 ローター・ベアリングについては、毎日使っておられる場合は、逆に問題が少なく、メッタに使ってない方の場合には、もっと短い期間で保守しましょう。
 同軸ケーブルも、年に1回程度キズなどを点検し、水が入ったと思われる場合は、交換を考えましょう(ロスが増えます)。


余談でしょうが、営業日誌(2009年10月)に久々の建柱仕事を簡単にですがご紹介しています

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