TRIO TR-5000
私の3歳下の弟が、1968年 小学校5年生の時、講習会で電話級アマチュア無線技士の資格を取って開局した時の無線機です
その後、無線の興味はラジコンへ・・・アマチュア無線局は、5年後の免許更新をすることもなく、今でもスタント競技を続けています(長〜く興味が続くことは、さすが兄弟、変わりません!)
VFO-10にはダイヤル照明がありません 本体は、カーソルが緑に点灯して見えます
PS-5000への本体の取付ですが、単に後ろに滑り落ちないように引っかけてあるだけです
AC用電源PS-5000、外部VFO VFO-10も、縁あって一式で入手できました
本機は、
送信部:50〜52MHz AM/FM 出力5W 
受信部:ダブル・スーパー・ヘテロダイン方式(1stIF:8.42〜12.42MHz、2ndIF:1650KHz) 
     50〜54MHz AM/FM
の車載用トランシーバ・・・AC用電源PS-5000も用意がありました
当時は、日テレ系のCH9が瀬戸内海の向こう、香川県高松市から送信されていて電界も弱く、CH3のNHK教育以上のTVIに泣かされたものです
少なくともゴールデン・タイムにON−AIR出来る状況ではありませんでした
当時、50MHz帯は移動用と言われた所以が、もしかしたらこんなところにもあったのかも知れません!?
これは、後継のTR−5200も同様で、オール・モード化したTS-600の登場で、やっとこのTVI問題から解放されました(終段のプッシュプル化されたメリットが「大」)
昨今の地上波デジタル移行で、この種のTVIの心配は全く無くなってきました

本機は、34TR、16Diで構成され、サイズは 206幅X300奥X88高 重量約4.7Kg ダイナミックマイクは600Ωです
51.2MHzは、モービル用に送受共に固定CHとなっていますが、受信はVFO/連続受信で、送信がクリスタル、そのクリスタルは計4個を内蔵可能で、外部にクリスタル挿入または、VFOの接続が出来るような構造が取られています
50.3MHz/AM用と、51.0MHz/FM用が標準で内蔵されています(都合、計3CH実装)
今回は、オプションの外付けVFOも一緒に入手できました
VFO-10 こちらは、50〜52MHzの2MHzをカバーします

上蓋を取り外して撮したものです
シールド・ケースに囲われているのは、送信クリスタル発信回路からファイナルドライバの手前まで
ここのトラッキング調整が今回の一番の調整仕事でした
50〜52MHzの範囲を、5W程度以上の出力になるように調整・・・です
割れたコアの交換、調整中に壊れたセラミックトリマの交換、物理的な修理はこの2点だけでした
シールド・ケースを外して撮してみました
標準装備のクリスタルが3つ見えます
クリスタル本体ケースのTOP部の錆が凄い 
が、動作に問題はありません
中央は、受信RF/VFO部です
その後ろの基板は、AM-IF/AF部です
半分くらい写っている一番奥の基板が、送信ドライバ/ファイナル部です
オプションのVFOも、ケースを外して撮しています
こちらは底蓋を外した状態で撮したものです
本体左側の基板は、FM-IF部
中央のトランスは、AF出力/変調トランスです
右に見えているトランスは、電源チョーク・トランスです
その奥に見える箱状のものは、LPF部です
LPF内蔵・・・TVIは酷かったです(VHF CH3/9がある地域)
ご覧のように、内蔵スピーカーは、底蓋に取り付いています
外部VFO、VFO-10の中身です
ご覧のようにダイヤル照明はありません
手前右下が、本体に接続するHC−6/Uピン側です
今回接続してあったものを取り外したら(離したら)このピン部分が壊れてしまいました
瞬間接着剤で修復しました
後は、ダイヤル表示と実Fが合うように調整です
VFOの接続は、この右サイドに用意されたHC−6/Uソケットを経由します
クリスタルの挿入、もしくはVFOの接続です
VFOの電源は別途供給・・・です
VFOの取付は、このL字型の金具を使って行います
全体を背面から
今回は、PS-5000を使っていません、単なる台状態です
動作はちゃんとしているのですが、線材が細いほか降圧要素が多かったため、別途電源を使うことにしました(仕様は、13.8V 1.8A 実際は無変調にこれくらい流れますので、AMでは容量不足気味でしょう)
使わないとは言え、平滑コンデンサ1000μFは少々寂しい?ので、手元にあった3300μFを追加しました
別電源の利用で、電源装置毎の電源ON/OFFは出来なくなります
VFOにも単独でDC12Vを供給します
内蔵スピーカーは、本体下に内蔵です
PS-5000の場合、そのスピーカーから出る音を、フタをせずに前から出す単純なスタンドの役目をしています
自分で本気で使ったことはないギアでしたが、つい懐かしくて手にしました
古いものですが、調整後は当初のスペックを得ることが出来ました(見た目は、それなりにご老体ですが、意外と電気的な劣化はありませんでした)
今の環境であれば、十分に実用になります
新スプリアス規定には対応できないでしょうが、TVIに関してはクリアできます
 2017.05   JA4FUQ

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