GALAXY GT-550 トランシーバー
私がDX−QSOに目覚めた若かりし頃?、新製品として目にしていたものです(1969年の発売)
特にコメントするような何か特徴を持っているものではなく、当たり前の?トランシーバですが、当時の私には斬新なデザイン(ユニークな設計)に見えたものです
純正のスピーカーとAC電源を内蔵したコンソールとセットで入手しました
マイク端子は、オリジナルはφ6ステレオジャックですがφ16丸座(一般的なMIC−4R)に交換してあります
このものですが、国産で言えば、YAESU FT−200のイメージです
同時期として、少し半導体化が進んでいるくらいで、9MHzハイフレ・クリスタルフィルタに5MHz台のVFOを組み合わせたプリミックス方式シングルコンバージョンタイプ、ちょっとだけハイパワー(ここがUSスタイル!)のトランシーバです
3.5〜28MHz帯5バンドカバー 多分ですが型式からして550WPEP入力/SSBをうたったものと思われます(正式なスペックシートが見つからない! 終段は、6LF6×2本 CW入力360Wとか プレート電圧:800Vで、IP300mAを超えない範囲で使えと、マニュアルのあちこちに書いてある)
むしろ電気的には、1974年に発売になった YAESU FT−501が近いかも・・・こちらは国産で初のデジタル周波数表示が取り入れられました(価格は、¥169,000)
全く余談ながら
先に出ました FT−200は、1968年の発売で、¥69,000
同じものをUS.HenryRado社が、TENPO−ONEと言う名前を付け、$399で売っていました(1$=¥360 固定レートの頃)
GT−550は、$475だったように記憶しています(その後、$550と言う広告も目にしましたが)
お話を戻して、ご覧のようにDrake顔負けのコンパクトな作りです(これが最大の特徴かも!?)
きっと、TR−4を意識したものでしょう・・・同等の性能のものが$100お安くリーズナブル、というのを売りにしたかったのかも知れませんね
Drakeに負けないコンパクトな作りです
素晴らしい!!
電源も外付けですから、非常に軽い本体です

青く見えるのはクリスタル・フィルタで、その奥のアルミ角柱状のものは、25KHzマーカー・ユニットです(GTソケットに差し込んである/オプション)

手前の水晶群は、プリミックス用のバンド水晶
5個あるのは、28MHz帯が29.0MHzまで2個用意してあるため(3.5MHz帯は水晶未使用)
FT−200とは異なり、VFOの逆ダイヤルはありません
この発振にはTrが採用されていますが、ソケットに差し込んで使ってある・・・交換前提のようです!
このバンド切替SWが、シールドケースの中に縦方向に取り付いています
左に少し見えている基板は、オプションのVOXユニットの指定席です(このものには内蔵されていません/見えているのはダミー基板です)
その下に裸で一部見えているVCは、VFOのものです

ドライブ段のVCは、タイト製のものを2つ直列につないで、ベーク・シャフトが使用してあります

リアパネルに見えるプリント基板は、AF段(送受とも)・・・半導体化してあります
この写真で一番ユニークなのはバンドSWの機構
真鍮製のベルトを使って、回転方向を90度捻ってあります、ナイスなアイディアです
プリミックス部とファイナル・タンクコイルの切替がその対象です

下のシールド板の中は、キャリアOSC部です
3連のVCは、ファイナルのLOAD側VCです

銅板で囲われている部分はVFOユニット

さて、このアナログVFOですが、結構安定度は良いです(このままでも、実用出来そうです)
毎回この手の無線機を触ってみて、当時のアナログ技術のすごさを感じることになります
もっとも周波数の読み取りは、5KHz単位の目盛りしかありませんが、メインダイヤルは500KHzを36回転でカバー、すなわち1回転あたり14KHz程度とスムーズな選局が可能となっています

アルミシャーシの採用から始まって、高周波に対する基本的なことを、きちっと押さえてあるところは勉強になります(これだから古いマシンに興味を引かれる・・・彼らが先生に見えることになります)

終段部分(6LF6×2本)です
PLATE-VCには、減速機構はありませんが、そう不自由には感じません

バンドSWが縦に!?
この構造がコンパクト化に大いに貢献していそうです

奥に見える真空管は、ドライバと受信RF-TOP(高周波増幅)です

タンクコイルの奥に見えるは、高圧のカップリングCで、このように固定することで配線がずいぶんすっきりしています
終段管の奥に縦に見えているVCは中和用
実際には。このようにシールドケースが取り付けられます

下の爪で引っかけてビス2本止めと、シールド板ひとつとっても、よく考えてあります
特徴はないと最初に記しましたが、バンド切替SWの構造、平衡変調器、プロダクト検波部分などは、独自の設計がなされています
このため、受信音・AGCのアタックには少々不満がありますが、手出ししにくい状況にあります
無線機としては、目立った特徴がないものの、コストダウンにも通じることかとも思いますが、コンパクトな作りに対するアイディアには素晴らしいものがあると思います
半世紀を経て実用化へ
SWなど機械的なクリーニングが必要なことは、時間が経過していることでもちろん必要です
しばらく通電してから、点検を始めました
キャリアOSC周波数が、かなりズレていました
このため、モードによって出力が大きく変化する、極端なローカット受信音など、変な症状が出ていました
合わせて平衡変調器のバランス調整を行いました
あとは一般的なIFとRFの調整です
今回は、オリジナルの動作に近いものが得られたら、そこでやめるという取り組みですHi
真空管の鮮度についてはよく分からない点がありますが(本来の性能はもっと良いという面があるかも)、それ以外のパーツ類については、キャリアOSC LSB側水晶発振子が純正では無さそう(HC−18/u)で、発信レベルが少し低いのと、あと僅か周波数調整が出来ない(100Hz程度ですから無視!)以外、特に目立ったNG品はありませんでした
40年以上経過したとは思えない内容でした(一部、先オーナーの手で電解コンデンサの交換/追加が行われている点はありました)

■受信は、一般的なRF1段、IF2段構成です
 1st増幅段は、送受兼用でAGC/ALCがかかるようになっています
 VFO プリミックス用OSC AGCアンプ(オーディオ検出型) AFアンプ
 以下は、送信に関してですが サイドトーン MICアンプ が半導体化されています
 3.5〜21MHz帯において、0.5μV入力でS/N10dbと極めて標準的な感度です
 CWフィルタは、IF段にではなくAF段に入れるものがオプションとして用意があったようです
 本体リアパネルには外部オーディオフィルタ用の入出力端子(+12V端子も)が付いています
 自作の楽しみなどにもつながります(最近の無線機には無い楽しみ方が出来る!)

■送信は、Tuneの位置とCWの位置で、平衡変調回路のバランスの崩し方が異なり、Tune位置ではフルパワーが出ないようにしてあります
 最初、このことに気付かずパワーが出ない・・・と悩んでしまいました
 最終的に、3.5〜21Mhz帯で、CWで200W前後の出力が得られました
 (今回、28MHz帯については手を出していません)

3.5〜21MHz帯 SSB/CW 200W のシンプルなトランシーバ(真空管・トランジスタのハイブリッド構成)の出来上がり(実用化)と言うことで「ちゃんちゃん」(手打ち!)
2015.05 JA4FUQ

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