太陽光発電システム(その1)
1.太陽エネルギー
地球に到達した太陽光線の1時間あたりの総エネルギー量は、20世紀後半の世界の1年間で消費されるエネルギーに匹敵するとも言われているそうです。
山田興一・小宮山宏「太陽光発電工学」
によると、1年間に地球全体に降り注ぐ太陽エネルギーのうち、人類が地上でエネルギー源として実際に利用可能な量は、約1PW (年間8670PWh、もしくは1000TW)だそうです。
この量は、2008年時点の世界全体の一次エネルギー供給量の約67倍にもなる量だそうです。

風力エネルギーや水力エネルギーなどの他の自然エネルギー源は、ほとんどすべてがこの太陽エネルギーを元にして生み出されているエネルギー源です。
2.太陽電池
太陽電池は、性質の異なったP型とN型と呼ばれる半導体物質を張り合わせた薄い板型の構造で、ソーラーパネルとも呼ばれています。太陽電池の表面に光を当てると、これら半導体間に起電力が生じて電流が流れる特性を利用した発電機で、一般名称として日本語では太陽「電池」と呼ばれているものの、その実態は発電機であって、電池のように電力を蓄えておく機能はありません。

太陽電池は、稼動部分が全く無いため、長期にわたってメンテナンスが不要で、耐久性も高く寿命が非常に長いのが特徴です(太陽電池としての性能保証期間は20年間)。

従来、太陽電池は非常に高価なものであり、ごく限られた特殊な用途(宇宙船や学術研究など)にのみ用いられてきましたが、ここ10年来、製造コストが大きく下がり、特にここ数年の間に、国の積極的な補助金政策により太陽電池の普及と量産化が進み、日本は世界一の太陽電池生産国となり、普及価格帯も大きく下がってきています。

太陽の光が地上に降り注ぐ際のエネルギー密度は、晴天時で1平方メートルあたり約1kW(キロワット)程度であり、太陽電池のエネルギー変換効率は、大雑把に言いますと10〜15%程度であることから、太陽電池1平方メートルあたり、およそ100〜150W(ワット)程度の発電量が得られます(晴天時)。

日本国内での平均的な有効日射時間は、1日あたり3〜4時間程度であることから、理想的な発電が可能であるとした場合、1平方メートルあたりの太陽電池は、1日あたり300〜450W/day(ワット/日)程度の発電量を期待することが出来ます。ただし、太陽電池の表面の汚れや設置角度、電柱や電線などの日影の影響、送電ロス、バッテリーへの充放電ロス、インバーターの電力変換効率などの様々な要因により、実際に利用可能な電力量は、その半分くらいになりますので、これらのことを事前に知っておかなければなりません。
3.太陽光発電の特徴
太陽の光が得られる場所であれば、太陽電池によりどこでも発電が可能です。日本国内に限ってみますと、国内における標準的な有効日射時間は、一日あたり、およそ3〜4時間程度であり、この数値は、太陽電池を利用した実用的な発電が十分に期待できることを意味しています。

太陽光発電は、風力などの他の自然エネルギーを利用した発電と比較して、地域格差や季節変動が比較的小さく誰でも導入しやすい発電システムです。

また発電出来る状況が、晴天時の日中のみに限られるというのも大きな特徴で、夜間の発電量はゼロであり、明るい曇天時はごくわずかに発電するものの、厚い雲に覆われた曇天時や暗い降雨時、降雪時などでも、発電量は、ほぼゼロとなります。

従って、期待通りの発電が出来るのは、日中の晴天時のみとして扱います。
→次ページに進む

週間クールサイトに選ばれました
無線LAN専門サイト
青電舎:担当 堀
   Mailは seiden_atmark_po.harenet.ne.jp 
             (お手数ですが、_atmark_を@に直して下さい)
      お電話では、(086)275−5000 
      FAXは、0120−545000
      〒703−8207 岡山県岡山市中区祇園433−6