太陽光発電システム(その2)
4.太陽光発電システムの構成
太陽光発電システムの一般的な機器構成は、大きく分けて、独立電源型と系統連係型の2種類がありますので、それぞれについてご紹介します。

◆代表的な独立電源システム



発電した電力をそのまま自家消費し、外部、すなわち商用電力からの電力補給を受けずに運用する自給自足的な運用方法で、商用電力と電気的な接続を持たないことから「独立電源システム」と呼ばれるシステム運用形態です。

発電している時間帯と電力を消費する時間帯に時差がある場合が多いので、独立電源システムの多くは、バッテリー(蓄電池)を備えており、発電した電力をいったんバッテリーに蓄電して、必要に応じてバッテリーから放電して電力を使う形態となっています。

小規模なものから大規模なものまで多種多様であり、小さなものとしては太陽電池を利用した電卓や時計なども独立電源システムを利用した機器のひとつと呼べるでしょうし、大規模なものとしては、商用電源の無い無電源地帯における山小屋や別荘、研究設備や防災設備などの電源としても用いられています。商用電源とは無関係ですので、災害などで商用電源が停電した際にも独立して運用できます。

(1)チャージコントローラー
バッテリーの過充電防止のために、太陽電池とバッテリーの間にチャージコントローラーと呼ばれる充電制御装置を配置します。現在のチャージコントローラーは、PWM制御方式を採用しており、バッテリーの充電状態(すなわちバッテリー電圧)に合わせて、充電回路を高周波で断続的にON-OFFして、充電される電流量を調節しています。
チャージコントローラーは、使用する太陽電池の最大動作時電流値を満たす容量のものを選定します。
効率的なバッテリー充電には、周囲温度による充電電圧の補正が必要で、各メーカーのチャージコントローラーには、温度補償機能が標準で、あるいはオプションパーツとして提供されています。

(2)バッテリー
ディープサイクルバッテリーを使用することを推奨しております。バッテリー容量の目安としては、太陽電池の最大動作時電流の10〜20時間分くらいがお勧めで、例えば、使用する太陽電池の最大動作時電流が5A(アンペア)である場合には、50〜100Ah(アンペア・アワー)程度のバッテリー容量を確保しておくと良いでしょう。

(3)DC-ACインバーター
バッテリーは、直流電源ですので、負荷として交流機器を使用する場合には、DC-ACインバーターによって、直流(DC)を交流(AC)に変換します。
バッテリー電圧に適合した直流用負荷を使う場合には、DC-ACインバーターは不要です。現在では、カー用品などとして、数多くの直流負荷製品が利用できますので、事前に検討しておくと良いでしょう。


◆代表的な系統連係システム



発電システムが商用電力と電気的に接続されており、発電した電力は自家消費するとともに、もし電力が不足する場合には、通常通り電力会社から電力を購入する運用形態で、電力会社の電力系統に接続した運用方法であることから「系統連係システム」と呼ばれています。

また、発電して消費しきれずに余った電力を電力会社に売却(売電)することを逆潮流と呼び、特に売電が可能な系統連係システムのことを「逆潮流有り系統連係システム」と呼んでいます。必要に応じて商用電源と電力をやりとりしますので、バッテリーを備える必要が無いのが特徴です。

ここ数年、住宅用太陽光発電システムとして広く認知され普及が進んでいるのが、この「逆潮流有り系統連係システム」です。商用電源との連係システムですので、災害時などの停電には弱く、このためバッテリーをバックアップ電源として併用し、独立電源のメリットを取り入れたシステムも注目されるようになってきました。

◆青電舎より◆

太陽光発電による住宅用系統連係システムにつきましては、私どもでは事業対象としておりません。
日本各地に施工業者さんがいらっしゃいますので、地元の業者さん・・・電気工事会社や販売店などに、ご相談ください。
    
    
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