主体的な問題解決の授業に向けて

Q:算数科の指導案(支援の案)で、問題と課題(めあて)は、どう違うのか?
  また、その関連はどうなっているのか?

A:問題→児童に示す問い
  課題→問題の核心を追求していくための学習行動の方針
  (例)

  第1学年
    問題  7このくりと5このくりをあわせるとなんこでしょう。
     ↓
    課題  10より大きくなるたしざんのしかたをかんがえよう。
     ↓   * 「7+5のしかたをかんがえよう。」と、しない。
     ↓      7+5しか扱えないのでは困る。
    課題解決  7+5     [練習問題も解いて次のようにまとめる。]
     ↓        ∧     10より大きくなるときは、
     ↓       3  2    いっぽうをわけて                 図化
     ↓      10       10をつくり、のこりをたせばよい。
     ↓        12     (まとめは、先生と一緒にすると良い。)
    問題解決  7このくりと5このくりをあわせると、12こになる。


Q:最近、低学年から、計算力も低下しているのではないか。 どうすればよいか?

A:計算力低下への処方箋(詳細は、HPへ掲載の予定)

1 少なく覚え、多くを悟る授業への転換を図る。
    かけ算・わり算より、たし算・ひき算のつまづきが多い。たし算・ひき算の基礎は、
    「10までの補数」(10の中では8の補数は2)である。
    プリント(「忍び寄る計算力低下への処方箋」からダウンロードして下さい)などを用いて、
    「10までの補数」が瞬時に使えるようにする。
    そして、これを基にして、じっくりと考える経験をもてるようにする。
2 考える力が育つような補助計算や操作を工夫する。
3 子どもの特性を知った指導をする。
  (1) 低学年の児童は、真似て学ぶ。
  (2) 低学年の児童は、定着に手間取る。

Q:「教師の説明と指示中心の授業」を「児童の主体的な問題解決の授業」にしていくには?

A:
 ○問題解決の学び方(課題を見つける、解く)を経験してみる。
    日常の授業を問題解決型にしていかなければ、成功しない。
 ○作業や体験ができ、よく考えることができて、日常の生活と関連している活動(算数的活動)を工夫する。
 ○児童一人一人の学習記録をつけ、学び方に応じた関わりを試みる。
 ○話し合う場面では、どの考えについても頑張ったところ、良い所をほめる。目線・表情に気をつけ、
   共感的な聴き方・話し方ができるようにする。
  話し合いのレベルを設けて、段階的に向上を図るようにする。
  考えの変更が必要なときは、事実に基づく論理的な思考によってのみ、児童自ら変えるようにする。
 ○研究授業をする単元では、市販のテストだけに頼らず、問題解決力を評価するテストを作る。

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