同時進行の道徳授業 3年生
TOSS岡山サークルMAK 吉田真弓
6月2次 「おばあちゃんときれいな歩道」2−C 尊敬・感謝
| みなさん「ひごろお世話になっている人」はどんな人がいますか。 ノートに一つでも書けたら,黒板に書いてください。 |
「〜に〜してもらっている」と言う形を指定して書かせる。
書いた人に読ませる。
両親(お母さん・お父さん)がおおいが,その他にも「班長」「おばあちゃん」「近所の人」「きょうだい」などもでてきた。
子供たちは,たくさん書いていくことに熱中し,どんどん書こうとしていた。
| 教科書にもヒントがあるよ。読んでみます。「おばあちゃんときれいな歩道」です。 |
副読本の資料を読む。
| こんな風に気がつかないところで,お世話になっていることがあるかもしれないんだね。 |
さらにノートに向かって付けたして書き始める。
| いっぱい,いっぱい見つかったね。こんなにたくさんの人のお世話になってるんだね。 たくさんみつけることができたから,またヒントをあげよう。 |
「朝日作文コンクール入選作A一に役立つ心の芽生え」から
やさしいおばさんありがとう
それは,12月のある土曜日,学校の帰りの時のことでした。クラスメイトの小川さんと,帰り道を急ごうとかけていたら,畑の前の道でこけてしまいました。私の両ひざは,ひどいきずになってしまいました。
「いたあーい」というわたしの大声を聞いて小川さんがとんできて,流れてくる血をティシュがなくなるまでふいてくれました。
うれしかった。ひりひりするのをがまんしながら,池田駅にたどりつきました。
ベンチにすわっていると,知らないおばさんが歩いてきて,「どうしたの・・・・こけたんやろな,かわいそうに,なんならこれあげるわ。」
と,ティッシュをくださいました。
そして,そのティッシュをぬらしてやさしくふいてくださいました。となりどなりにすわっていた同じ学年の酒井さんがバンドエイドをくれて,それをはりました。それでもひりひりしているので,足をおさえていると,おばさんは,電車の中で真っ白なハンカチをくださって,そして結んでくれました。
わたしは,なみだがでるほどうれしくて,みんなのやさしい気持ちに感謝しました。
まもなく,石橋駅に着き,電車を降りるときにおばさんの方を見て,「ありがとうございました。」といって会釈しました。
おばさんは,ニコニコしながら,「気を付けて帰りや,大事にしーや。」と,いってくださいました。わたしは,家にたどり着くまでみんなの気持ちを考えながら,歩いていました。
白いハンカチは,血が付いてしまったけれど,きれいにせんたくをして,アイロンをかけて大切にしてあります。
いつかおばさんにあうことがあったら返そうと思います。それとも,わたしのように,けがをした人がいたら,そっと出してあげたいと思います。わたしもとしをとったら,おばさんのようなこころのやさしい人になりたいです。
| こんな風に知らない人にも見守られて,みんなはくらしているんですね。 |
パソコンで画像を提示する。
白川先生,「人生観を変える道徳授業案」HPすばらしい言葉より,mayuの作品
感謝という名の種まいて
「ありがとう」と水かけて
喜びという光浴びて
キレイなキレイな
花咲かせよ
http://www.rnac.ne.jp/~tai/
| 「感謝」を辞書でひくと「おりがたいと言う気持ち」と書いてあります。 「感謝」のこころは自分で持とうとしなければもてません。 「当たり前じゃないか」とおもってしまえばね。 「感謝の気持ち」をもって,ありがとうといって暮らせば,心の中にきれいな花が咲く。 美しい心になる。 そういう意味のことを書いているんですね。 今日の授業の感想を書きましょう。 |
希望者に感想を読んでもらっておわる。
反省
○「尊敬・感謝」の指導内容で悩んだ。高齢者への感謝か?お世話になっている人への感謝か?結果的には,「日頃お世話にな っている人」に焦点を当てた授業をくんだ。
内容は,はじめの段階で家族がかなり入ってきていたので,その考えを広めていく意味で資料を徐々に与えていった。
なかなか広らなかった。しかし,「たくさんの人のお世話になっている」と言うことは子供たちはノートを書きながら実感していた ようだ。
○感想を書くのが難しい内容かと思ったが,がんばって感想を書いていた。
感想を夢中で書いて,時間が10分ほどオーバーした。
切ろうとおもっても,鉛筆が止まらない。「まだ書く!」という声についつい延長。
45分という枠の中での授業の組み立ての研究がまだまだ必要だ。
○「休み時間も書いていい?」という子も。
感想がどうしても書けないA児にはちょっとこの辺で,がんばらせる。1行書いた。
苦手意識があって,1〜2行しかかけないB児は,「今日は目標5行!」といいつつ努力を示す。6行書いた。
授業に参加しにくいC児は,お世話になっている人を次々見つけて黒板にうれしそうに3つも書いた。
○授業の組み立ては,成り行き任せでいい加減。ちゃんと計画していこう。