生活圏の線引き(ゾーニング)
その昔はできていた、互いに出会わないための線引き
野生も、人の生活圏に入る場合は、当然警戒します
逆に野生の生活圏(縄張り)に人が入れば、当然野生は排除する動きをとります
今の獣害問題は、人の生活圏に野生が入ってくることが問題視されていることです
(人が野生の生活圏に入って被害にあうのは事故)
その昔は、現在ほどの野生被害はありませんでした、ある意味野生と共存できていたということです(野生と出会うことすら珍しかった・・・野生も人を恐れていた)
この関係が崩れてきたところに、根本的な原因があると考えられます
山と畑の間には、いわゆる見通しの良いベルトゾーン(緩衝地帯)を設け、相手に見つかることを嫌う野生が出てこない工夫がなされていました
これこそが、人と野生の生活圏の主たる線引き手段でした
今風に言えば、そうでなくても人手がない中、そんな生産性の無いベルトゾーンの維持管理などできないと手段を放棄された結果が現状にあるといえるでしょう
その昔出来ていた、人と野生の生活圏の線引き(ゾーニング)を今風のやり方で実施することで、生活圏の線引き(ゾーニング)を図り獣害から農作物や人を守り、その一方では野生を保護する、この考え方で20数年やってきました
接近警戒システム【猿人善快】もそうですし、こちらでご紹介の【追い払いロボット】も同様です
駆除という目のまえの対策(対処療法)も必要であることは理解できますが、長期的な視点で対策を進めないと、対処療法だけでは常にコストがかかって、いつまでも解決しない問題として残ってしまいます
野生も生きるために必死ですから、人間の側も必死で(常にアップデートしながら)対処する必要があります
人の生活圏で餌を得ることがなければ、すなわち本来の自然の範囲で捕食する分には、個体の増加はありません
餌の得られる範囲でしか生きられない、すなわち個体の増加はなく、生息数はおのずから制限されます(自然の節理)
以下、具体的に行っている告知活動をご紹介させていただきます |
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2011年
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11月 獣害対策ロボット初公開
スマート農業を目指す先端技術フェアin岡山
に出展 |
JR岡山駅と通路でつながった岡山コンベンションセンターで開催さたスマート農業を目指す先端技術フェアin岡山」に試作機を出展しました
会場入口を入って目の前に、2小間使った出展です(詳しくは、2021年営業日誌で)
M16とサウンド攻撃の実稼働については、今回の出展に間に合わず、超指向性スピーカーによる音の届き具合を体感していただくところまででした
向かって右のディスプレイ画面は野生動物を映した映像で、その映像をカメラで写し、ターゲット処理した様子を左ディスプレイ画面で表示させました
その処理した(認識した)ターゲットに向けて、レーザーポインタを動かす・・・これが写っている白い頭の部分の動きです |
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2022年 |

11月 ヒグマ問題が浮上してきた札幌で開催
「スマート農業を目指す先端技術フェアin北海道」
に出展 |
北海道札幌市 サッポロファクトリーで開催された「スマート農業を目指す先端技術フェア in 北海道」に出展しました
ロボットは、案山子に偽装しています
写真にあるイノシシのパネルを持ってロボットの前に立って、実際に識別して「銃」を撃つデモを行いました
大型ディスプレイは、現在稼働中である地元岡山での実証実験中の映像を流し、小型ディスプレイでは、この場での識別映像を映しました
詳しくは、2022年営業日誌に
遭遇しないがための威嚇装置なのですが、こんな案山子ではヒグマにはひとたまりもない、とても戦えないと評価は散々でした
価格も張るし・・・ |
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2024年 |

2月 農水省本館で開催
第11回全国鳥獣被害対策サミットに出展 |
出展の具体的な様子については、『営業日誌』のほうで詳しくご紹介しています
獣害の現状にお困りの声も多く聞かれましたが、本ロボットを体験いただくことで、新しい切り口でご意見をいただくこともあり、大変有意義な出展でした
既に人の生活圏を自分たちの生活圏であると認識してる野生動物については、捕獲が一番の対策であることに違いありません
が、その後の獣害対策を考えるときには、生活圏の線引き(ゾーニング、互いに出会わないこと)こそ、持続性のある獣害対策(その一方で野生の保護)であると考えますが、現状はまだ多くの方々が捕獲・駆除の方向にしか目が向いていない現実も確認できました |
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2024年 |

11月 東京ビッグサイトで開催
アグリビジネス創出フェア2024に出展 |
出展の具体的な様子については、『営業日誌』のほうで詳しくご紹介しています
ウリ坊のぬいぐるみをターゲットに、実際の動き・・・識別・威嚇・追尾・威嚇の様子をご覧いただきました
ひとつ隣のブースから豚のぬいぐるみを借りてきて、ウリ坊は識別しても、豚ちゃんは無視することもデモできました(識別能力の高さ) スペースの関係で、大型ディスプレイは使用できずノートPC画面で対応
北海道下川町の実証実験現場から撤収した装置を直接この会場に送付しての展示です
テーブルの下に、制御部の入ったプラボックスを隠して?います
こんな技術が実用化出来てているんだ、という言わば驚きの評価を多くいただきました |
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2025年 |

2月 農水省本館で開催
第12回全国鳥獣被害対策サミットに出展 |
第12回全国鳥獣被害対策サミットに出展しました
機材だけ先に応援いただける都内の取引先に送り、私は夜行バスで向かい、日帰りするという弾丸出展です
全てがバタバタで、現地写真を撮ることをまったく失念してしまい、社内での出展準備段階の写真で代用させていただきます 『営業日誌』のほうで、もう少し詳しくご紹介しています

クマ被害・・・今は捕獲・駆除に目が向けられているが、その先にはひとつの重要な手段になるだろうという評価を、多くの来場の方からいただきました |